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音作衛門道楽日記 otozaemon.exblog.jp

音楽家のお遊び


by 遊楽音作衛門
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言葉の芸術 音の芸術

大阪弁というのは、なかなかアーティキュレーションの豊かな言葉であって、テレビで活躍しているお笑いタレントの品のない語調や俳優人のかたい台詞とは違います。
この谷崎の小説には、生き生きとした昔の大阪弁が、息づく世界がございます。
声に出して読んでみると、今はもう滅びてしまった昔々の、祖父母の代の言い回しがあらゆるところに出てきて、なつかしいですわ。

それにしても谷崎の文章力はすばらしい。猫の仕草の描写と人間たちの心の葛藤がたまりまへん。すごい洞察力であります。
しかもなんという美的表現でありましょうか

モーツアルトは書簡の中でこう綴っています。

僕は詩的なものは書けません。詩人ではありませんから
僕は表現を巧みに描きわけて影や光を生み出すことはできません。
画家ではないからです.
そればかりか僕は、ほのめかしや身振りで僕の感情や考え方を表すこともできません。
僕は踊り手ではありませんから。

でも、音でなら、それができます。僕は音楽家ですから
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by yuurakuotozaemon | 2009-01-05 17:57 | ひとりごと | Comments(0)